頭蓋骨とさようならをして、坂道はまだまだ続きます。
前の二人は意気揚々と坂道を漕いでおりますが、今日の私は自転車には乗らないのです。
すでに疲れました(笑)
目指す崇福寺の標識が見えてきました。
標識に気になる弁天堂の文字。
弁天堂付近の東海自然歩道が崩落し、通行不可になっているようです。
ただし現在、ここ崇福寺跡~延暦寺へと続くケーブルカーは使用不可となっている為、行くとすれば徒歩になるようです。
山に入ると、俄然元気になる息子。
天然アドベンチャーワールドを満喫して、さて目指すは崇福寺跡。
ここでまたしても天智天皇のお名前。
立札によると、天智天皇が大津遷都の翌年に建立されたのが崇福寺。
そして、その塔跡の心礎から国宝舎利容器が発掘され、近江神宮に保管されているとのこと。
倭神社に引き続き、今日は天智天皇とご縁がある日のようです。
道が二手に分かれていますが、目的地は崇福寺跡。
案内板通り左に進みます。
新緑の紅葉の葉が空を覆いつくさんばかりの、幻想的な世界。
高槻市にある金龍寺跡も紅葉の木が生い茂っていたことを思い出しました。
【大阪】金龍寺跡、で巨木と巨石に出会う - シロンプトンでパンとお参りと
さて、予想以外に早くに到着してしまった為、お次は100メートルほど先にある小金堂跡、塔跡へと向かいます。
道を間違えてしまったのではないかと思うくらいに細い道。
下は川。
道を下った先で川を渡ります。
小金堂跡、塔跡も先程と同様、何もなく、あるのは開けた景色だけ。
そして、登山道入り口の標識に記載の有った塔跡から国宝の舎利容器が出土されたという場所がこの一帯だと思われます。
ここまで来れば、残る弥勒堂跡へと進みます。
道中気になる滝を発見。
金仙滝とあり、人が一人入れるほどの洞窟のようなものが滝の左手に。
このお山全体に言えることですが、例外に漏れずこの滝一帯の水も透明度が高く、清らかです。
こちらの根が立派な木は、滝の上部にありました。
お山全体が元気です。
さて、弥勒堂への標識が見えてきました。
弥勒堂跡もやはり建物も何も残っておらず、ただこのように比較的大きな石がまばらに点在していました。
建物の礎石にあたるのでしょうか。
そんな中1ヶ所、気になったのがこちら。
岩を囲むように、ちょうど左右から木が生えており思わず手を合わせました。
理由は分かりません。
日本の木が鳥居のようで、神社のように感じたのかも。
弥勒堂跡なので、お寺ですが(笑)
そういえば、崇福寺跡へ来る道中、滋賀の大仏様のお堂に掛けられていた御詠歌は弥勒菩薩。
【みろく菩薩 御詠歌】
ありがたや みろくの慈悲は
かぎりなき
しずむわれらを すくい給わん
これも何かのご縁です。
こちらの弥勒堂跡もご覧の通り、他所と同様何もないのですが、この空間は良かったです。
しばし三人で何をするでもなくボーっと休憩。
ほどなくして少し年配の男女お二方が椅子やテーブルなどを持って上がってこられました。
私達を見るやいなや、とても明るく大きな声であいさつして下さり、この場所の常連サンような感じでした。
のんびりされるのだと思います。
プライベートビーチならぬ、プライベート寺跡。
自然の中で、思い思いに過ごせることは良きことです(^^)
こちらのお山は、どこを見ても・どこを歩いても、とても気持ちの良い場所で、当分娘に付き合った滋賀に行くのであれば、この地は度々訪れる場所な予感がします。
さて、あと一時間ほどあります。
娘と合流する近江神宮へ向かいがてら、近くにお参り出来るところがないかサイクリング。
つづきます。