境内から奥宮へと誘う(私にとっては)魅惑の案内板。
『奥宮峯神社 徒歩90分 山頂まで約二km』
週末のサイクリングや日々の散歩で体力には少々自信があったのですが、この案内板を甘く見過ぎていたことがお山に入ってすぐに判明することに。。。
ほどなくして右手に『大麻比古神社 神田』の石碑が見えてきました。
神さまにお供えするお米を作る田んぼですね。
桜もまだ残っており、午前中の為日差しもきつくなく鼻歌を歌ったりして楽しく歩いています。
こんなに素晴らしい木が、どう見ても農道な道の左右にあり、いかにこの地が神域であるかがうかがい知れます。
そして、さぁ今から登拝のタイミングで右手のこの方。
鼻血です(笑)
大麻比古神社の境内にあった四国のみちはこのお山にも繋がっているようです。
お山の裾野から山頂目指して2km。
急遽、久々のハイキング。
山頂へは鳥居をくぐって真っすぐ進まず、左手に伸びる道を登っていきます。
この日は午前中といえども気温が高く、少し歩いているだけで汗ばむ陽気。
マスクなんてしていられません(笑)
山道の脇に祠を見つけました。
息子はこういった、人が見過ごしがちなところを見つけるのが得意です。
そして、勉強は不得意です。
親としては『反対であればよいのに』と願わずにはおれませんが、
『みんな違って、みんないい』(by 金子みすゞ)
みんなと同じでいる必要はないのでしょう。
あなたはあなたでいい
『私と小鳥と鈴と』
私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面(じべた)を速くは走れない。私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように、
たくさんな唄は知らないよ。鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
一緒であることは絶対ではないですね。
またしても山道脇で祠を見つけて手を合わせる息子。
私が手を合わせなさいと言わずとも、自分で気になる祠に行き手を合わせている姿を見ると、親は子供に口で教えるよりも、まずは行動が必要なのだと気付かされます。
ついつい、ガミガミ言ってしまいますがね(^^;
さて、先を進む冷静沈着チームを見やると、目の前に急斜面の石階段。
急な石階段を登り切っただけあって随分と高い場所まで上がってきましたが、まだ山頂ではなく、徐々に言葉少なになっていく一同(笑)
まさかハイキングになろうとは思っても見なかったので、この時点で全員の飲料水が無くなってしまい、ちょっとパニック。
そんなタイミングで奇跡のような案内板を発見!
真っすぐ進めば参道。
右手に逸れれば真名井の水。
ネットで調べたところ、山頂へは遠くなってしまうものの飲める水があるとのことで、すでに全員疲労困憊ですがお水を求めて参道から逸れることに決定。
水分が無い上に、この日差し。
家族全員気合いで歩くの図。
参道ルートとは打って変わって、真名井の水へのコースは道が狭くただひたすら歩くのみ。
なんだかそれっぽいところに着いたような。。。
恵みの水!
ありがたい気持ちで、一人ずつ手にしたボトルにお水を頂きます。
こんなにもお水がありがたいと思ったことは思い返してもここ最近では思い当たらず、水道の蛇口をひねればいつでもきれいなお水が出ることが当たり前ではなということに気付かされます。
その思いは家族全員一緒であったようで、口々に『ありがたいね~。』『美味しいね~。』とお水だけでとても幸せな気分。
お水の出ている周りには石碑が置かれていました。
そばには比較的新しい祠。
見たところ、お世話をされている方がいるような感じです。
この山道を上ってお世話をされに来ているというだけで、ただただ尊敬です。
お水が湧き出ている場所もあってか、先程までの暑さとは無縁の真名井の水周辺。
お水も美味しく、いつも頂いている水無瀬神宮のお水とは違ってサラッとしているとは娘。
いつの間にか、水の違いまで分かるようになっていたことにビックリ。
日々、当たり前のように美味しいお水が頂ける生活をしていますが、やはりありがたいことだと改めて思いました。
さて、お水を飲んで見るからに元気になった家族一同。
ここからは山頂を目指してまた歩きます。
鳥居をくぐる時は一礼も当たり前のように出来るようになりました。
山道の標識が見えてきました。
お水を飲んでエネルギーチャージ、参道の標識を見つけて気分も前向きに、こうやって少し周りの木々を見る余裕も出てきました(笑)
こちらの木は、倒れた木から直立にまた新たな生命(木)の誕生です。
この木に至ってはどういうことなのか分からないのですが、標識を包み込むかのように木の幹が空洞になっていました。
やっと九合目の標識!
鳥居が見えてきました。
取り換えられたばかりであろう前掛けの狛犬さん。
最後の最後まで石階段(笑)
手水舎の石に『明治三拾五年』と彫られています。
もう100年も前の手水舎ですね。
大麻比古神社の奥宮【峯神社】
【御祭神】津咋見神(つくいみのかみ)
【出典元:津咋見神:玄松子の祭神記】
天日鷲神は忌部氏の祖先で、大麻比古神社の御祭神である大麻比古大神(阿波忌部氏の祖)のお父上。
津咋見神は木綿を作った神様。
大麻比古大神からは読んで字のごとく大麻が連想され、日本の神道、戦前の日本の生活には無くてはならない大麻。
大麻比古神社の名前をGoogleマップで発見した時に、大麻と言う名前を冠していることから日本神道にとても深い繋がりがある一帯なのではないのかと。
以前、大麻のお飾りを作るWSで聞いた話の中で、確か大嘗祭で神座にお祀りされる「麁服(あらたえ)」は確か大麻ではなかったであろうかと今ふと思い出し、
kidoki-123-kimono.hatenablog.com
調べてみたところ繋がりました!
徳島と言えば阿波踊りと阿波しじら。
阿波しじらといえば木綿。
木綿を作った神様は、峯神社の御祭神である津咋見神と忌部氏の祖先の天日鷲神。
そして、皇室に献上してい麁服(あらたえ)は日本神道と深い繋がりがある大麻。
・・・う~ん。
色々と点が出てきた感じはしますが、点と点が直線になって繋がりそうになくこの辺で断念。
さて、拝殿の裏手に回ってみます。
そばに立派な木が一本。
立派な木が横たわったそばには祠がひっそりと。
祠の側に木が切り倒された形跡があることから、この木の祠だったのかもしれません。
奥に進むとまたしても木の側に祠がありました。
拝殿周りの木々はとても気持ちの良い一帯。
のんびりしていたい気持ちもありますが、予想外のハイキングでのんびりしている時間もなく。
大麻山の山頂は538m
ここから下山です。
つづきます。