平日の朝。
今回の目的はこちら。
現地についてみてビックリしたのですが、定員10名のところ15名の参加者数で大半の方は1月から欠かさず参加されているとのこと。
とても人気のようです(^^)
さて、9時半の出発時刻と同時に境内を出て神津嶽へ。
道すがら宮司さんが目の前の畑で農作業をされている方に
『いつもありがとうございまーす!』
と見た目からは想像できない声量で声をかけられ、どういうことかと思ったら、無農薬で育てたお米とお野菜を枚岡神社へ奉納されている方にご挨拶されたとのことでした。
前回家族で神津嶽へお参りに行った際は、そもそも畑があることすら気付かずでしたが、同じ場所でも時期、人等々が変わればまた違った発見があることを実感します。
境内にはミツバチの巣箱。
宮司さんがミツバチの説明をされていると、どこからともなくミツバチが。
頭隠して尻隠さず。
まんまるお尻が丸見えです(笑)
こちらの姥ヶ池は前回のお参りで息子が『ハートや❤』とたいそう喜んでいた場所。
以前は池の形跡が分からないくらいに土砂や枯葉で埋もれていたそうです。
池のそばには黒龍社がお祀りされています。
枚岡神社のお山の木はとても面白く、正面に見える木は言わずもがな、右の捩じれた枝の木も面白く。
木の根元には、湿地帯の常緑多年草のシャガの花。
神津嶽へと歩きながら、周りの方から遅れないようにとササっと気になった木をパチリ。
大阪市内が少し見渡せる高さまで上がってきました。
Yの木
前回家族で上った際はもっとしんどかったような気がするのですが、宮司さんのお話しを聞きながら時には止まり、ゆっくりと歩きながらの上り道はあっという間で、もう本宮。
本宮で、総勢18名での大祓祝詞の奏上、瞑想、そして枚岡神社といえばなお笑い神事。
短縮バージョン5分間のお笑い神事でしたが、なかなかお腹に堪えました。
お腹の底から声を出すことがこんなにも腹筋を使うものなのかと、とても新鮮でした。
大祓祝詞の奏上は大半の方が覚えていらっしゃるようで、淀みなく透き通る声でスラスラと祝詞をあげられていました。
私はと言うと初めての経験。
必死に言葉を追いかけようと祝詞を口にした途端、ビックリしたことに涙がとめどなく溢れ、一緒に鼻水までもが(笑)
全員で3回の奏上でしたが、その間涙が止まることはなく、悲しいわけでも辛いわけでもなく、なぜだか次々と溢れ出す涙。
その溢れる涙と共に徐々に感じたことは、ただただありがたいという気持ち。
そしてこの感情にはとてもビックリしたのですが、
神様に対して、申し訳ございませんでした。
という、懺悔にも近い気持ち。
本宮手前にある鳥居で、宮司さんが
『さんげとざんげは同じ懺悔という漢字だか、意味は全く違う。』
と説明がありました。
【さんげ】
仏教において懺悔(さんげ)は自分の過去の罪悪を仏、菩薩、師の御前にて告白し、悔い改めること。山岳修験では登山の際に「懺悔、懺悔、六根清浄」と唱える。
【ざんげ】
キリスト教(カトリック)では、信者が狭い部屋に入り、自らの罪を告白することを「告解」と言い、自分の犯した罪を告白して神に赦し(ゆるし)を求めます。
『今から、『さーんげ、さんげ』と歌ったら、後から『六根清浄』と続けて下さい。』
と宮司さんが言われ、鳥居から本宮までの間、全員で『さーんげ、さんげ』『六根清浄』と歌いながら頂上を目指し歩いていきました。
私の中にある何かが大祓祝詞に反応したのでしょうか。
それとも総勢18名の大祓祝詞の気に反応したのでしょうか。
はたまた、本宮までの道すがらみんなで歌いながら歩いた『さーんげ、さんげ』『六根清浄』で様々なものが祓われたのでしょうか。
理由は分かりませんが、溢れ出た涙は嘘ではなく、更には大祓祝詞の奏上に合わせたかのような大きくうなる風の音。
風が吹き、枯葉が舞い、本宮の上部と周りだけが別空間のよう。
その空間に呼応するかのように空気も一変。
冷気といえば良いのか、今までの陽気とは一変した身を正させられるかのような空気感。
そう感じたのは私だけではなかったようで、本宮を後にした途端口々に
『あの風は歓迎の風だったのではなかろうか。』
『黒龍さんが来られていた。(←姥ヶ池の黒龍さんのことかと。)』
『龍神さんが上空をぐるぐる回っていた。』
と、今まさに感じた神秘的な体験を話されている方が大半でした。
本宮を降りた途端、このポカポカ陽気。
Yの木
神津嶽から望む、大阪市内、淡路島、そして向こうに見えるは瀬織津姫の眠っておられる六甲山。
更に遠くは姫路辺りまで見渡せるそうです。
今は神津嶽の麓までが陸地となり人々の生活の場となっていますが、太古は海。
この地から、見渡せるまでが河内国だったそうで、それはそれは栄えた国家だったようです。
近くに日下貝塚があったことから海の恵み、
更には山の恵み。
私は結婚して現在は北摂に住んでおりますが、元は河内の女。
太古の河内国を想像すると、何だかワクワクしてきます(^^)
自然の恵みをみんなで分け合い、戦いの無い平和な国。
循環する社会。
そこには、競争や妬み嫉妬などはなく、あるのはただ友愛。
勝手に色々と想像してしまいますが、そんなことが当たり前にあったのではなかろうかと想像させてくれるお山です。
この木の枝ぶりに目を奪われました。
枚岡神社の境内に戻って来ました。
本殿にお祀りされているのは、
一殿:幸魂 天児屋根命
二殿:和魂 比売御神
三殿:奇魂 経津主命
四殿:荒魂 武甕槌命
一殿~四殿までの説明は、神津嶽に登っている間、宮司さんがお話しして下さり、特に、幸魂、和魂、奇魂、荒魂の一霊四魂を発霊させるにはどうしたら良いかなど、本やネットだけの知識だけではなく、実際にお話しを伺えたことはとても大きな学びとなりました。
こちらの場所は、お社を新しくされている最中とのことでした。
井戸のようなものがあり、後で分かることになるのですが神聖なお水が湧き出る出雲井。
後方の木が気になりました。
立札からすると若宮社になるのだと思われます。
こちらの場所も現在建替え工事中とのことで、宮司さんが天神地祇社になるとおっしゃってました。
こちらも木の種類は全く異なりますが、後方の木が気になりました。
この枝ぶりには目を奪われます。
枚岡神社の所在地は電柱にもある通り『出雲井』
前回の参拝時でも地名が気になっており、出雲と付くことから出雲族、国つ神との繋がりが浮かびます。
最後に全員で直会(会食)。
『このご時世ですので、無言でお願いします。』とのことで、パーテーションで囲われた机で無言で食べるお弁当。
神津嶽での不思議な出来事や宮司さんのお話し、隣の席に座られている方との交流など、本来であればワイワイガヤガヤの会になったのかもしれませんが、この場に参加できただけで充分満たされました。
食後は、一人一人自己紹介。
みなさん色々な経験やお仕事をお持ちで、聞いているだけで本当に楽しく、改めて実際にその場で体験できることの尊さをありがたく感じました。
宮司さんとの神津嶽登拝は、毎月16日に開催されています。
早々に翌月の申込をされている方。
すでに一年分の予約をされている方。
私は毎月の登拝は叶いませんが、それでも行ける範囲で参加させて頂こうと思っています。
ご興味のある方は是非!