週末を翌日に迎えたある日。
参拝はしたことがないものの、ふと頭に浮んだ神社。
タイミング良く週末に主人と息子が同じ方角に行くこともあり、途中まで同行させてもらうことに。
『この感じは久し振りやわ♪』、と神社付近のGoogleマップを検索していると目に入った神社が猛烈に気になり、これも何かのご縁。
行き先を変更してお参りです。
【玉祖神社】
玉祖神社は、以前参拝した信貴山朝護孫子寺へと向かう道中にあり、まぁ結構な坂道の途中にありました。
主人に甘えて車で神社の駐車場まで連れて来てもらいましたが、当初は自転車で一人で来る予定でしたので、『また、神社~』とぶーたれていた息子には悪いと思いつつも、家族でお参りが出来たということで、良しとしてもらいます(笑)
鳥居を目にした瞬間から、後方の御神木に目が釘付け。
そして、駐車場に入ってこちらの光景にも釘付け。
一匹だけじゃないのです。
後方の柵内にも数羽おり、結構な数のニワトリ(なのでしょうか?)が駐車場内を人間が来たからといって逃げるでもなく、ウロチョロ。
とりあえずニワトリとしておきますが、こちらのニワトリさん、存在自体がとても美しく、この尾っぽの深いグリーンと全身の黒が何とも言えない佇まい。
ニワトリさんも気になるのですが、まずは本殿へとご挨拶。
境内へ。
石段の上でお出迎えして下さったのは、またしてもニワトリさん。
とくれば、狛犬ならぬ狛鶏。
見るからに、やはりニワトリのようです。
狛鶏さん後ろの立て看板。
玉祖神社の建造物は八尾市の指定文化財に指定されているそうです。
先程見た鳥居側の御神木も素晴らしかったのですが、境内のこちらの木もすさまじき。
この御神木の前に祈りを捧げる場があり、こちらはまたのちほど。
【本殿】
立派な注連縄に目が行きますが、コロナ禍で鈴緒があるのが嬉しい。
狛犬さんは私の好きなタイプ。
めっちゃ笑ってはる(笑)
本殿の右手には木から彫り出された勾玉の置物。
御祭神の櫛明玉命 (玉祖命)は、三種の神器の一つである八尺瓊勾玉を造られた神様。
天孫降臨の際、五伴緒神として随伴され、玉祖連の祖神にあたるとのこと。
本殿の周りを左から回って後方。
グルっと周って、本殿右手から摂社のある一帯へ。
【水神社】御祭神:罔象女命
奥に進むと、少し雰囲気の異なる場所がありました。
お社の後ろに回ってみると滝があり、側には立て看板。
白龍の立札があるからにはこの右手に滝があるのですが、うっかり写真を撮り忘れていました(^^;
瀧の御祭神は不動明王。
その瀧の500m上部の大岩には八大龍王がお祀りされており、お山全体を守っておられるとのこと。
八大龍王(白龍)のお姿は、こちらの木で作られた可愛い(といったら失礼なのでしょうか)木彫りの龍の五倍もの大きさになるそうです。
立て看板に『鈴を鳴らして金運をお願いして下さい。』
とありましたので、ありがたく三人でお願い。
摂社のある辺りはお山の中にお社があると言ったら分かりやすいと思います。
歩いているだけで楽しい。
こんな立派な根の木があちらこちらに。
上部も元気。
【八王子神社】 御祭神:国狭槌命
国狭槌命は初めて聞くお名前。
調べてみると、天地開闢の際現れた神世七代のうちの第二神にあたるそうで、土の神格化された神様だそうです。
向かって左は八幡神社。
右手は山口神社で御祭神は猿田彦命。
【津山神社】御祭神:地病神
疫病退散の神様で、インフルエンザやコロナウィルスの流行病除けとしてと案内には記載されていました。
伝染病は今に限ってのことではなく、その都度、祈り、願い、疫病が治まることを祈願されてきたことを思うと、今の状況を受け入れ、出来る事を淡々と続けていくしかありません。
津山神社の右手に面白いものがありました。
案内は特になく、ただ何とも意味ありげ。
重軽石にしては見るからに軽そうですが、各々一礼して手に取らさせていただきました。
息子は『隕石や!』と興奮気味でしたが(笑)
境内は決して広くはないのですが、滝があったり知らない神様のお社、そして初めてお参りすることもあってなんやかんやと三人で楽しみながらのお参り。
グルっと周って水神社に戻って来ました。
境内には当たり前のようにニワトリさんが至る所でお散歩中です。
いずれにせよ神使。
社務所に立ち寄りましたが、当日は御不在の用でした。
勾玉開運お守りが気になったのですが、こればかりはご縁。
仕方ありません。
境内摂社の津山神社の御朱印が頂けるようです。
さて、こちらの木は後で立ち寄ろうと思っていた御神木。
ちょっとやそっとどころの二股ではありません。
正面に回ると、御神木の前にこのようにして結界が張られております。
で、右手にある案内によると、こちらの結界の中に入り、お山に向かって両手を広げ全身でお山からのエネルギーを頂けるとのこと。
息子が喜び勇んでパワーを頂くことは安易に想像できたのですが、まさかの主人も中に入って案内された通りに手を広げるとは。
・・・人は変わるものだと、家族を見て実感した瞬間です。
私はというと、こんなありがたいことはないと(何せ大好きなお山、そして側には木)両手を広げて目を閉じ、誰もいないことを良いことに、それでも時間にしたら数十秒ほどですがスッキリ空っぽにして頂きました。
惚れ惚れするY字の木。
そばには注連縄のかかった石。
ご神木の側に摂社がありました。
【天神社】御祭神:菅原道真
さてお参りも終わり、元来た参道を戻ります。
眼下には鳥居側の御神木。
行きには気付きませんでしたが、御神木の間から岩が飛び出ています。
そしてよく見ると三又。
石の根元に白蛇さんがお祀りされていましたが、こちらの石自体が木から出てきた蛇のようにも、木を背負った亀のようにも見えました。
安直ですが、陰陽和合の木のように感じました。
その立派な木と石が合体した根元に、赤ちゃんどころか曾孫な関係の齢6年のクスノキ。
立札からの問いかけに、心の中で、『必ず育つとも!』と返答。
未来は誰にも分かりません。
子供達が通っているピアノの先生が『あなた達は何にでもなれる。』と、ことあるごとに魔法の言葉をかけて下さいます。
クスノキはイチョウにはなれませんが、それでも大楠に育つ可能性はあるのです。
こちらの神社の楽しいところは、このように謎解きを仕掛けるような立札があり、不思議好きな息子にはたまらない仕掛け。
ハートを探しましたが、私と息子は見つけられず、まだその願いが叶う時ではないようです。
それまで、日々鍛錬。(←ここ最近好きな言葉です。)
主人は見つかったようで、さてどんな願い事をお願いしたのでしょうか。
この方は最後まで諦めず、御神木から離れてハートを探しておりましたが(笑)
玉祖神社は眼下に大阪の街並みが広がる小高い場所にありました。
右手にうっすら見えるのがあべのハルカス。
車なので楽ちんでしたが、この高さを一人自転車でとなると、きっと途中で心が折れていたか、さもなくばおかしくなって『意地でも立たない!』とすごい回転で自転車のペダルを漕いでいたかのどちらかだと思われます(笑)
御手洗いの側に、境内で放し飼いにされていた鶏の小屋がありました。
境内に至る所にいた美しい鶏さんは、常世の長鳴き鶏と言うのだそう。
天照大御神が天の岩戸にお隠れになった際、夜が明けたと思わせる為に玉祖命が鳴かせた鶏とのこと。
岩戸から出てきたこんな美しい鶏がいれば、騙されてと知っても『まぁ、いっか。』となりそうですが(^^)
駐車場から見た鳥居側の御神木。
参拝に来るまではちょっと渋々の息子でしたが、参拝が終わる頃には『楽しかったー!』とそれはそれはとても満足そうで、一緒に参拝出来て良かったと。
お参りは、お参りさせて頂く場所。
家族に連れられて、いやいや行く場所ではありません。
それを、私自身に戒めの言葉として。
私の良かれは、私以外には良かれで無いこともあり、当たり前なのですが自分の信じる良いは決して人に強制出来ることではありません。
各々の自由意思を尊重する事。
親切とお節介は別物ですね。