阪急電車に揺られてやって参りました。
久し振りの京都市街地!
相棒はシロンプトンと、映ってはいませんが主人とミドンプトン。
本日の目的は、6年も乗り倒していい加減色々な所にガタがきだしたシロンプトンのパーツ購入。
その前に、道中以前から参拝したかった神社を見つけご挨拶。
【護王神社】
至る所で猪がお出迎えしてくれます。
表門に立つや否や風が真っすぐこちらに流れ、これは良きお参りの感触。
早速境内に足を一歩踏み入れると、なんとも清々しい気配。
【手水舎】
色とりどりのイノシシがぎっしりと並んでおり、見ているだけでほのぼのとしてしまいます。
その可愛らしいイノシシとは反対に、手水舎のイノシシはブロンズ製の少し厳めしい面持ち。
こちらのイノシシの側には案内があり、鼻を触ると幸せになれるとのこと。
これはありがたいご利益。
何故鼻なのかは分かりませんが、せっかくなので触れてきました。
こちらは拝殿前の狛犬、ならぬ狛イノシシ。


雌雄一対になるようで、右手のぽっちゃり母さんの尻の下に敷かれている、左手のスマートな雄。
もしくは、控えめな左手の雌に対して、右手の恰幅の良い雄。
さて、どちらなのでしょうか。
拝殿の内部には四方の方角を司る四神が描かれていました。


四神相応図以外にも、見るからに戦艦のような絵が奉納されており、案内を読むとやはり軍艦とのこと。
護王神社の分御魂を軍艦高雄にお祀りされていたようで、一度も沈没することがなかったと記載がありました。
拝殿の奥には中門。
その両脇に控える木がこれまたとても立派で、京都市内にいるとは思えない木の存在感。
そのそばに、またしても手水舎。
こちらのイノシシは先程のブロンズ製とは違って可愛らしい感じ。
はたから見ると手洗いに来ているようにも見えます(笑)
護王神社の御祭神は、和気清麻呂公命(わけのきよまろこうのみこと)とその姉君にあたる和気広虫姫命(わけのひろむしひめのみこと)。
和気清麻呂公命といえば、宇佐八幡宮の御神託で道鏡の怒りを買って流罪になったとされています。
その際、道鏡の刺客に足を傷つけられたものの三百頭ものイノシシが現れ宇佐八幡宮まで道案内をしてくれ、更には傷つけられた足も治ったと伝えられているそうです。
こちらがその和気清麻呂公。
その後ろ手には、日本国旗と共になにやら大きな岩が。
『日本一のさざれ石』とあります。
後ろが気になりまわってみると、
日本国旗と十六菊花紋、そして勅語(天皇ご自身のお言葉)が掲げられていました。
教育勅語の口語文約
国民の皆さん、私たちの祖先は、国を建て初めた時から、道義道徳を大切にする、という大きな理想を掲げてきました。そして全国民が、国家と家庭のために心を合わせて力を尽くし、今日に至るまで美事な成果をあげてくることができたのは、わが日本のすぐれた国柄のおかげであり、またわが国の教育の基づくところも、ここにあるのだと思います。
国民の皆さん、あなたを生み育ててくださった両親に、「お父さんお母さん、ありがとう」と、感謝しましょう。兄弟のいる人は、「一緒にしっかりやろうよ」と、仲良く励ましあいましょう。縁あって結ばれた夫婦は、「二人で助けあっていこう」と、いつまでも協力しあいましょう。学校などで交わりをもつ友達とは、「お互い、わかってるよね」と、信じあえるようになりましょう。また、もし間違ったことを言ったり行った時は、すぐ「ごめんなさい、よく考えてみます」と自ら反省して、謙虚にやりなおしましょう。
どんなことでも自分ひとりではできないのですから、いつも思いやりの心をもって「みんなにやさしくします」と、博愛の輪を広げましょう。
誰でも自分の能力と人格を高めるために学業や鍛錬をするのですから、「進んで勉強し努力します」という意気込みで、知徳を磨きましょう。
さらに、一人前の実力を養ったら、それを活かせる職業に就き、「喜んでお手伝いします」という気持ちで公=世のため人のため働きましょう。ふだんは国家の秩序を保つために必要な憲法や法律を尊重し、「約束は必ず守ります」と心に誓って、ルールに従いましょう。
もし国家の平和と国民の安全が危機に陥るような非常事態に直面したら、愛する祖国や同胞を守るために、それぞれの立場で「勇気を出してがんばります」と覚悟を決め、力を尽くしましょう。
いま述べたようなことは、善良な日本国民として不可欠の心得であると共に、その実践に努めるならば、皆さんの祖先たちが昔から守り伝えてきた日本的な美徳を継承することにもなりましょう。このような日本人の歩むべき道は、わが皇室の祖先たちが守り伝えてきた教訓とも同じなのです。かような皇室にとっても国民にとっても「いいもの」は、日本の伝統ですから、いつまでも「大事にしていきます」と心がけて、守り通しましょう。
この伝統的な人の道は、昔も今も変わることのない、また海外でも十分通用する普遍的な真理にほかなりません。
そこで、私自身も、国民の皆さんと一緒に、これらの教えを一生大事に守って高い徳性を保ち続けるため、ここで皆さんに「まず、自分でやってみます」と明言することにより、その実践に努めて手本を示したいと思います。
明治二十三年(一八九〇)十月三十日
御名(御実名「睦仁」)・御璽(御印鑑「天皇御璽」)
教育勅語の十二徳
孝行
(親に孝養をつくしましょう)
友愛(兄弟・姉妹は仲良くしましょう)
夫婦ノ和(夫婦はいつも仲むつまじくしましょう)
朋友ノ信(友だちはお互いに信じあって付き合いましょう)
謙遜(自分の言動をつつしみましょう)
博愛(広く全ての人に愛の手をさしのべましょう)
修学習業(勉学に励み職業を身につけましょう)
智能啓発(知識を養い才能を伸ばしましょう)
徳器成就(人格の向上につとめましょう)
公益世務(広く世の人々や社会のためになる仕事に励みましょう)
遵法(法律や規則を守り社会の秩序に従いましょう)
義勇(正しい勇気をもって国のため真心を尽くしましょう)
【出典元:https://www.meijijingu.or.jp/about/3-4.ph】
一人さざれ石の裏で教育勅語を読む私。
これがもう理由も分からず泣けてきて、泣けてきて。
もちろん明治天皇にお会いしたことはありませんが(というか同じ時代に生きていたとしてもお会いできることはありませんが(^^;)、気になる場所や事柄が後になって気付くとどうにもこうにも明治天皇に繋がることが多く、これは楠公さんや後醍醐天皇にも繋がること。
ただここで原因を究明したところで、到底分かる訳はなく、ただなんか知らんけど点と点を結んだら線になった先に明治天皇を感じることが多々ある、ということだけは分かるようになりました。
さざれ石の後ろ側から。
こちらは神社の至る所で見かけた護王神社の御神紋である『向かい四つ藤』
下り藤の御神紋は春日大社や藤原氏の家紋としてよく見かけますが、向かい四つ藤の御神紋は初めて目にしました。
境内の北側には末社。
こちらは小さい和気清麻呂公の石像。
この幹の模様が独特な木はかりんの木で、喘息封じの御神木と表記がありました。
こちらは『針乃碑』と書かれた石碑。
京都=着物=和裁師さんの図式が頭に浮かび、きっと針供養をされているのではなかろうかと。
境内には伊勢神宮遥拝所もありました。
その左手には【心鎮】の石。
この大きな石の上に座っているだけで心休まりそうな感じがします。
境内のお賽銭箱には、『これぞ言霊!』な言葉が余す所なくあり、思っているだけでは相手に通じず、思ったことを言葉にし、記すことでこの三次元は成り立っているのだと感じました。




遥か太古、文字も言葉もなかった頃の意思の疎通は、祈りやテレパシーのようなものだったと。
それに比べて現代は色々と手間はかかりますが、感じたこと・思ったことを言葉に出して、実行する。
「まず、自分でやってみます」と明言する。
ことが大切な事のように感じます。
(とかいいながら、言いっぱなしでやっていないことがあり、後ろめたい気持ちでいっぱいです(^^;)
さて、このあとは目的地のブロンプトンのパーツ購入、そしてお昼ゴパンへ。
つづきます!