シロンプトンでパンとお参りと

ブロンプトン(白)でふらりとお参り、そしてパン。

【奈良/吉野郡】吉野山7 脳天大神龍王院

金峯山寺で見かけた、『蔵王権現様の化身 首から上の守り神 脳天大神 450段の階段に挑戦、修行しよう!』の立札。

学力向上、入試合格、頭病平癒に霊験あらたかな神様のよう。

再来年の娘の入試に、そして勉強なんてそっちのけな自転車バ○の学力向上にと450段の階段を下る予定でしたが、時間がない上にうだる暑さで手っ取り早く車で向かうことに。

 

駐車場内に、脳天大神についての大きな案内書きがありました。

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蔵王権現に化身された脳天大神。

神遣は巳。

脳天大神龍王院は、女性の行場。

 

駐車場から続く木々に囲まれた一帯。

先程までの暑さはどこへやら。

そばに川も流れていることから、周りの空気も涼やかにとても気持ちの良い空間です。
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【本殿】
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脳天大神様は金峯山寺初代管長 故 五條覚澄大僧正が霊威感得されました頭脳の守護神であります。

覚澄大僧正はお瀧のある修行の場所を探し求められる中、現在、大神様が鎮座されている谷がその最適の場所であると考えられ、その後、行場の開発に取り組まれることとなりますが、その最中頭を割られた蛇に遭遇され、それを哀れに思われて丁寧に経文を唱えられ葬られました。その後、その蛇が何度も夢枕に立たれお礼を言われます。最期には「頭の守護神として祀られたし」と云う霊言を覚澄大僧正は聞かれます。

また、それと同時期に蔵王権現様から「諸法神事妙行得菩薩(しょほうしんじみょうぎょうとくぼだい)」と云う御霊言も授かられます。実際に形として現れてこられたのは頭を割られた蛇でありますが、蔵王堂(ざおうどう)のご本尊蔵王権現様が姿を変えて出現されたのであります。その後、昭和26年に現在の場所にお祀りされたのであります。

 

真言は『オン ソラソバテイ ソワカ

この御真言弁財天の御真言と同じであります。弁財天はインド伝来の神であります。ソラソバテイーは古代インドの代表的河神であります。水には諸龍が住むと言われており、また、吉野山から大峯山山上ヶ岳(さんじょうがたけ)までは一つの龍体であると説かれております。脳天大神様もこの龍体に密接な関係がありますので、このご真言とされたのであります。

 

【出典元:脳天大神 龍王院 | 境内案内・伽藍 | 金峯山修験本宗 総本山 金峯山寺 

 

昭和26年にお祀りされたとあり、比較的新しいお堂ではありますがよほど霊験あらたかなのだと思われます。

車で行くにも、金峯山寺から往復900段の階段の昇降するにも、いずれにしても決して簡単に行ける場所ではありませんが、ひっきりなしに参拝される方が来られていました。

 

こちらは、ふと何気なく撮った写真。f:id:roy-7303-pkbs:20220619212416j:image

右の方は、なぜいつもこんな奇怪な動きをしているのでしょうか(笑)

 

さて、そんな奇怪な動きをしている息子の後ろ手にあるお堂。

中を覗いてみると、
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左手には金峯山寺開創の役行者様。
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中央には不動明王龍神さんでしょうか。
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一番右端には賓頭盧さん。

 

川沿いに立つこちらの建物は、お百度参りが出来る行場。
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そんな事よりこの方は、川があるとそばに行きたくて仕方がない模様(笑)
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このあと少しでも川に近付こうと木の橋を渡るのですが、それより先には進めず断念。

来た道を戻り駐車場へと向かおうとすると、前方から来た男性のご老人に息子が声をかけられていました。

駐車場で私が脳天大神の案内書きの写真を撮ろうとしていると、わざわざ歩みを止めて私の写真撮影が終わるまでその場で待っていて下さった方でした。

 

山深い吉野の里と田んぼの話し。

戦争時代に吉野へと疎開に来た子供達の話し。

目の前の川が吉野の里にとっていかに大切だったかという話し。

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それはそれはにこやかに、ゆっくり丁寧にお話しして下さいました。

 

ご老人はこれから脳天大神さんへとお参りに行かれるようで、その場でお別れしたのですがふとご老人の鞄を見ると、沢山のお守りが付けられておりとても信心深い方のようにお見受けしました。

 

息子は神社で良く声をかけられます。

そして、たいていと言っていいほど話しかけられた方から不思議な話しを教えて頂くことが多く、私一人では頂くことのできないご縁です。

 

当初は参拝予定の無かった脳天大神さんですが、気付けば私にとっても必要な場所だったようで、こうして必要なご縁は無理せずとも頂くことが出来、頭で考えて無理矢理にでも予定を完遂していた頃が嘘のよう(笑)

 

家族で出来れば月に一度だけでも良いので一緒にお参りが出来ればと、半ば家族が私に付き合う形での参拝ですが、手を合わせることの大切さを感じてもらえればと思っています。

 

せっかく日本に生まれたのであれば、少しでも日本人らしく、日本のことを知って、日本人として誇りを持って生きていって欲しく、それはやはりこの国土を作られた大元の神様、御先祖様に手を合わせていくことによって、何かが掴めるのではないかと思っています。

 

吉野山への参拝からもうすぐで1か月が経とうとしていますが、相変わらず後醍醐天皇楠公さんのサインがあり、先日も参拝先で楠公さんのお名前を発見し、ご縁をいただけている間は、自分の時間と身体が許す限り動いていこうと、決意を新たにしたばかりです。

 

何が正解なのか。

目に見えてすぐに結果の出ないことに何故ここまで自分の心が揺さぶられるのか。

頭で考えても分からないことばかりですが、丈夫な身体に生んでくれたからこそ思うように参拝が出来、その感謝は母に。

そして、思うがままに参拝できる環境は主人を含め子供達の理解あってのこと。

更に、こうして導いて下さっているご先祖様なのでしょうか、目に見えない方々があってこその参拝で、参拝を続けるごとに出てくる思いは感謝しかありません。

 

いつまでこうして参拝が出来るのかは分かりませんが、続けられる限り、答えは出なくとも参拝は続けていきたい。

 

吉野山

緑多く、澄んだ水に守られたとても良き場所でした。