もうずいぶんと前のような記憶ですが、確か6月初旬の頃の明け方。
夢の中で『ぜんつーじー』の声と共に目が覚め、早速スマホで調べてみると四国に『善通寺』というお寺が実存することが分かりました。
夢で寺社仏閣の名前で目覚めるのはこれで三度目。
ただ、ユヅルハ神社については、淡路島にある諭鶴羽神社の可能性の方が高く、まだ参拝に伺えていません。
それにしても、四国・・・。
私が自転車を走らせて行ける距離でもなく、これは家族旅行でお参りしたら良いのではと勝手に解釈し、その日のうちにホテルの予約までが完了。
あとは家族を説き伏せる。というよりは洗脳。
いや、命令(笑)
旅行当日が息子のそろばん検定日に重なったり、他色々とすったもんだの末、それでも参拝の運びとなったのは良き流れのような気がします。
初日の四国入りはどっぷり日暮れ。
たまたま主人が見つけたレオマワールドの17時以降の入園券で閉園まで子供以上にはしゃぎ、
翌日は今回の旅のきっかけとなった善通寺さんへの参拝です。
そんなことは参拝時は全く知らず、これからどんな出会いがあるのか楽しみ半分、緊張半分。
ここ最近めっきり増えてきたお寺での参拝で、蝋燭やお線香でのお参りも慣れた様子の息子。
【御影の松(枯木)】
その側に樹勢の素晴らしい松。
新旧両方の松と言ったところでしょうか。
その立派な松の前には『知恵の文殊菩薩』
とくれば、日陰で待機している子供達の出番。
自分で努力することはもちろん必要ですが、お力添えいただけるのであればありがたく受け取るのも知恵の一つ。
自分がやりたいコトに進めるよう、その日に向けての勉強は大事。
でも、遊ぶのも大事。
その塩梅が難しい(笑)
中央には空海さん
そして、こちらのちょっと気になった布袋さん。
私が写真を撮っていると、文殊菩薩さんでの参拝を終えた娘が一言『お腹出てるな』とめっちゃ嬉しそうに近付いてきました(笑)
この感じが、先日大阪で参拝した道明寺での友達を彷彿とさせ、私は神様ではありませんが、やはり素直な気持ちで参拝が出来る人は見ていてとても気持ちが良く、なんだか応援したい気持ちになります。
私は変に頭でこねくり回して、まぁ簡単に言えば理屈っぽいのですが、それが素直さとはほぼ遠く。
素直な気持ちで参拝が出来る方の姿を、とても眩しく感じます。
さて、これでおしまいかと思いきや仁王門から先へと延びる参道。
どうやら善通寺は参道を挟んで東側と西側に分かれているようです。
先程参拝させて頂いたのは西院の誕生院と言われるところで空海さんの邸宅があった場所。
そして、これから向かう場所は東院の伽藍。
こちらに本堂があるようです。
東院に入るや否や、
あっ!
なんかえらいものを見つけてしまいました。
善通寺さんに呼ばれた理由が分かりました。
きっと夢で伝えてこられたのはこちらの楠。
どうしてこうも木は暖かく、懐が深いのでしょうか。
どこからみても、いつまで見ていても全く飽きることがありません。
楠の周りをぐるっと回ってみることに。
この時点で嬉し涙。
家族とは既に別行動の為、傍から見たらだいぶと変なオバサン一人(笑)
そんなことは当の本人はお構いなしに、ただただ楠の素晴らしさに感動。
その楠のそばにお社がありました。
【佐伯祖廟】
空海さんの本名は佐伯眞魚。
父君の佐伯善通卿を「佐伯明神」、そして母君・玉寄御前を「玉寄明神」としてお祀りされているようです。
そして境内にはもう一本、立派な楠が。
子供達が『早く!早く!』と言うので行ってみると、木の上に黒猫が主のように佇んでいたとのこと。
私が着く頃にはもう姿が見えなくなっていましたが、黒猫はトトロのような存在なのかもしれません。
大楠の向かいにはそびえ立つ五重塔。
大楠の間の人影は娘。
楠の大きさが一目瞭然。
大楠参りのようになっていますが、忘れず本堂へお参り。
手水舎で2匹の龍にお清めしていただき、
お参りさせて頂くのは善通寺の本堂である金堂。
御本尊は薬師如来坐像。
堂内は写真撮影不可。
お堂に広がるお香の香り、薄暗い堂内、対面する仏像の高さは3メートル。
仏像の目には水晶をはめ込まれているようで、善通寺のホームページにはその様を『生気に満ちた表情を作り出しています。』とあり、確かにちょっと目が離せないお顔立ちでした。
まだまだ大楠のそばに居座りたいものの、この日は6月とは思えない見事な夏日。
太陽の日差しで既にダウン気味の家族のこともあり、最後の一枚。
この地に呼んでいただき、ありがとうございました!
さて、東院はここでおしまいかと思いきや面白い場所を見つけました。
つづきます。