楠に別れを告げて西院へ戻る主人と娘。
その後を息子と私が、あーだこーだと喋りながら追いかけようとふと右手を見ると二人揃って『気になる!』(笑)
東院の境内は神社の鎮守の杜と言った風情ではなく、建物以外はスッキリとした境内。その中で、この一帯だけこんもりとしています。
あまりお参りに来られないのか、少し寂しい風情のお社。
ところがこのお社の後ろ手に、すごい木がお控えなすっておりました。
この木の直線状には二股の木。
この木はちょっとすごいです。
幹のよじれっぷりにも驚かされますが、この一本だけが他とまはったく違う存在感。
少し離れた場所にはベンチがあり、ここでボーっとするのは最高だと思います。
それにしても、まさかこんなに小さなお社の後ろにこんなにも立派な木がお控えなさっていたとは。
手前のお社はこの木を拝むために設けられた場所なのではないかと。
この一帯は木の根の張りも尋常ではありません。
ただ、一歩境内へと入るとご覧の通りのスッキリとした境内。
目の前の大楠の存在感は何度見ても素晴らしいですが、お社の御神木も大きさでは劣るものの素晴らしい木。
大楠だけかと思っていましたが、まさかこんなに素晴らしい一帯があるとは。
調べてみたところこちらのお社は龍王社。
お社の周りに池の形跡は合ったものの、悲しいかな水量はわずか。
空海さんといえば、降雨祈願で京都の神泉苑に善女龍王を呼び寄せられたほど、水とは切っても切れない存在。
繋がりが分かった時に、あふれ出るのは感謝の気持ちです。
さて、主人と娘に置いてけぼりを食らった私と息子。
今更急いだところでもう一緒。
東院と西院の間にあるこちらの朱塗りの建物が気になり拝観。
【華蔵院】
御本尊は毘沙門天で商売繁盛の御利益があるということを今知り、気付けばここ最近お参りさせて頂く神様はえべっさんを代表に商売繫盛ばかり。
自分の思いが参拝に現れているのやもしれません(笑)
西院の仁王門が見えてきました。
後ろを振り返ると、先程まで参拝していた東院が見えます。
この参道からは全く見えませんが、この先に立派な大楠がいらっしゃるとは見ただけでは分かりませんね。
納経所は西院にあり、頂いて参りました。
右は東院金堂の御本殿 薬師如来。
左の布袋尊は娘がお腹が出ていると言い放った西院の文殊菩薩の近くにお祀りされていた小さなお像の御朱印です。
こちらの布袋尊は、四国八十八ヶ所霊場の中でも七福神のある七カ所のお寺で実施されている七カ所参りのうちの一カ所。
何気なくお参りさせて頂きましたが、気付けば毘沙門天と合わせて二福神お参りさせて頂いており、切に商売繁盛を願います(笑)
空海さんが生誕されてから1250年もの月日が経っているようですが、お参りをするようになって頻繁に空海さんのお名前を耳にするようになってからというものの、今も同じ時代に生きておられるような気がしてなりません。
こちらはそんな空海さんがお祀りされている【御影堂】
御本尊は御影堂奥殿の厨子内にお祀りされている秘仏瞬目大師(めひきだいし)像で、そのお姿は空海さんが唐にわたる際、心配する母上の為に、池に映る我が身を写した画像だと伝えられているそうです。
厨子前には木造の弘法大師像と四天王像を安置し、幼少時のお大師さまの姿をあらわした稚児大師像やご両親の佐伯善通、玉寄御前の像もあわせて奉安されています。この奥殿は玉寄御前のお部屋があった場所と伝えられており、まさにここが大師信仰の聖地なのです。
【出典:御影堂 – 総本山善通寺】
御影堂を見守るかのような御影池に佇む空海さんのお像。
この奥が大師信仰の聖地とされている場所。
ありがとうございました。
さて、西院を出て正面に見えるは香色山。
麓に見えるは稲荷神社のようですが、皆様お疲れのようで今回は参拝を見送ることにしました。
さて、そんな中でも甘いモノは別腹なようで知らない間に主人がケータイ片手に見つけたお店がこちら。
『さぬき名物 元祖 甘酒饅頭』
善通寺から車で10分ほどの距離にあり、ひとまず12個入りを1つ。
その場で出来たての甘酒饅頭を詰めて下さるのですが、その際お一つづつどうぞと甘酒饅頭を試食させて下さいました。
あっという間に食べてしまったので写真が一枚もないのですが、これがメチャクチャ美味しくて。
あまりの美味しさに『美味しい 美味しい』を娘と連発していたところ、お店の方が又良かったら来て下さいと声をかけて下さり、話しの成り行きでどこから来たのかと。
大阪からだと話すと、ご主人の息子さんが大阪の南の方にいるとのことで、場所を伺うと太子町とのこと。
太子町といえば、聖徳太子御廟所の叡福寺。
ちょうど一カ月ほど前に参拝していたばかりで思わぬシンクロにビックリ!
他にも色々とお話しが弾み(参拝したばかりの橿原神宮のお話しなんぞも)、まさかこんなに遠く離れた土地で様々な出来事が繋がるとは、天の計らいを感じずにはいられないひと時でした。
それにしても、いつも感じるのはこんなに面白い繋がりの発端は主人。
『疲れたー。甘いモノ食べたいわ~。あの人(私)参拝したら長いし、ちょっとケータイでもいじっとこ。あっ、近くに甘いモノあるやん。これやったらみんな食べれるしいーんちゃう。それにしても遅いな、あの人。』
みたいな感じで、甘酒饅頭さんと繋がったのだとは思いますが、意識せずとも自然と必要なご縁を繋いでくれるのはありがたいの一言。
私の周りの、良い意味でゆるく生きている方々は邪念が無いのか素直に真っすぐで、必要な流れに自然と身を委ねており、見ていて清々しさを覚え、私に足りないモノを、周りの人達が運んできてくれているような感じがします。
さて、またしても長々とお喋りしてしまい、少し慌てて車で待つ主人と息子に持っていったところ、あっという間に車内で甘酒饅頭12個が無くなってしまい、そしてまだまだ止まらぬ食欲(笑)
今度は男子チームで買ってくると店内へ。
手にしていたお饅頭は2パック24個!(笑)
それすらも車内で食べつくさんばかりの勢いで、ただお店の方が冷凍しておいてレンジでチンして食べても美味しいと教えて下さったので、甘酒饅頭に伸びる手をどうにか我慢して残りは家に帰って冷凍保存。
昨夜、『そういや甘酒饅頭もう無くなったん?』と主人がふと思い出したように話していましたが、一週間も持たずして無くなりました(笑)
甘酒饅頭のご主人は、行政書士の事務所を営まれながら、甘酒饅頭も製造販売されており、ちょっと驚く組み合わせですがお味は抜群!
次回、香川県に行く機会があれば是非再訪したいお店です。
このあと、時間があれば夢で聞いた『ユヅルハジンジャ!』の淡路島にある諭鶴羽神社へと参拝予定でしたが、ホテルを出た時間が遅かったこともあり今回のお参りはここでおしまい。
楽しかった四国へと別れを告げて。
夢でご縁を繋いで下さった空海さんと大楠さんに感謝です。