とりあえず河南町に行くことは決まっているものの、はてさてどこへ行ったらよいのやら。
Googleマップに相談すると、河南町内に気になる神社を見つけました。
ところがどうやら通り過ぎてしまったようで、気付けば山の中。
このまま車で進んで後戻りできないのも怖く、私が歩いて様子を見に行くことにしました。
歩いていくと道のちょうどカーブの手前に石がありました。
よく見て見ると、きしの桜 聖徳太子と読め、お目当ての神社ではありませんでしたが、河南町と太子町から聖徳太子とイエスキリストをイメージしていただけに、まさにビンゴ!
この一帯にはとても気になる木ばかり。
きしの桜は、正式には岸の桜井になるようで、『河内名所図會』には次のように記されているようです。
「岸桜井 平石村にあり。伝云、むかし、聖徳太子、桜の盛なる頃、枝を手折て鞭とし、これをもつて堀給へば、清泉、滔々として涌出しけるよしを、近年、高貴寺の慈雲比丘、書して標石を建る。」
となると、きしの桜井と彫られた石の側にあった穴は以前は井戸だったはずで、中を覗いてみましたが埋められてしまったのか、水が湧き出ている形跡はありませんでした。
さて肝心要の道ですが、少し進んだところに車が止まっており側に寄ってみるとどうやらお寺があるようです。
するとどこからともなく犬が一匹やってきて、誰が来たのかといぶかしんでいる模様。
きっとこの近くにあるお寺の高貴寺から来たのではないのかと思われ、ただそばには住職が書いたと思われる『写真を撮るなら一句詠め』とあり、どう考えても一句詠める感じがしない我々三名(^^;
そんな訳でお寺は断念しワンちゃんにその旨を伝え、目の前にある面白そうな道を歩いていくことにしました。
気付けばいつもよく似たポーズをしている二人(笑)
山道を歩いていくと、ありがたいことに当初予定していた神社に到着しました。
【磐船大神社】
磐船大神社をGoogleマップで見つけた途端、思い浮かんだのは磐船神社。
となると、饒速日命が乗られた天の岩船が境内にあるのではないかと由緒書きを見ると、やはり記述がありました。
境内には天の岩船以外にも奇岩怪石があるようで気にはなりつつも、ただこのあと降り出してきた雨で早々に境内を後にする羽目に。
唯一、確認できたのは鳥居前にあった祓戸社のこちらの大きな石。
写真には写ってはいませんが、境内の周りにはぐるりと害獣除けの電気柵が張り巡らされており、山間部ということもあって鹿や猿などの動物が下りてくるのかもしれません。
山に食べるものがないから下りて来ているのか、どういった状況で電気柵が設置されたのかは分かりませんが、跨ぐのは少し勇気のいる境内でした(^^;
そんな中、気付けば雨足がいよいよ怪しくなってき、早々に境内を後に来た道を戻ります。
それでも道中、気になる木をそのまま通り過ぎることは出来ずパチリ。
今回一番心惹かれた木。
岸の桜井近くの木。
木というより龍。
岸の桜井の水脈は未だ枯れることなく地中を流れ、その水源を源に大きくなっているようにも思え、当初予定していた場所ではありませんでしたが、石碑に刻まれた『岸の桜井 聖徳太子』を見た途端、今回の目的地がこの場所であることがハッキリと分かりました。
やはり気になったことは、自分で確認しなければ分かりません。
とても便利なネット社会。
知りたい事は片手ですぐ調べられ、『知らない』とは言えない風潮の世の中ではありますが、調べて分かったことが『知る』ことではなく、実際に自分が動き、行動し分かった・感じた・気付いたことが知ること。
頭だけで分かったつもりになってはいけないなと、こうしたことがある度に気付かされます。
太子町と河南町から聖徳太子とイエスキリストを感じ、今回河南町で聖徳太子の岸の桜井を見つけ、こんなに面白いことが現実にあるのかとこの数年の参拝で幾度も経験してきました。
これは今のこの世の中で常識とされていることや、理屈で考えても到底分かることではなく、自分自身が経験しなければ分からないことで、この経験をすることが人間としてこの地に生まれ落ちてきたことの意味、役割なのかなと感じます。
まぁ、そんな大それたことではなくとも、今を生きることが大切なんでしょうね。
11月からずっと気になっていた場所に来れて、そして思いもかけぬ場所で聖徳太子の痕跡を感じることが出来、滞在時間はほんの僅かでしたがとても満ち足りた時間となりました。
さて、ざざ振りになる前にどうにか車まで戻ってくることが出来、車を走らせると坂の上からこちらを目掛けて走ってくるものが。
その正体は、到着時にお出迎えしてくれたワンちゃん。
思わず主人に車を停めてもらい、何もあげれるものは持ってはいませんでしたが息子と一緒にありがとうとお礼を言っておきました。
お迎えもお見送りもしてくれたワンちゃん。
とてもありがたい瞬間でした。
気付けば参拝から1ヵ月以上が経っていましたが、こうしてブログにすると気付くことが沢山あります。
下記は今回参拝した磐船大神社と交野市にある磐船神社の位置関係。
真直線とまではいきませんが、生駒山形上の南北に位置し偶然とは到底思えない個所に存在します。
どちらの神社も天の岩船があり御祭神は饒速日命。
巨石信仰です。
今年は一時期足繁く通った巨石のある六甲に行こうと主人と息子と話しており、六甲と言えば饒速日命と対になる瀬織津姫の土地。
今年の参拝はどんな繋がりとなっていくのでしょうか。
そんな思いがそのまま現実となった出来事が、後日参拝とは関係なく訪れた場所で目の当たりにし、目で見えなくとも繋がっていると新年早々、心新たに実感した次第です。
見えている事だけを全てとしなければ、その瞬間今までの自分が想像し得なかった扉が次々と目の前に現れ、その扉を開けるのもそのままにしておくのも自分次第。
どちらが正しい悪いではなく、自分がどうしたいかという、ただそれだけのことなのだと思います。
現実の私は自治会会長職もあとわずかとなり、来期メンバーの選出、引き継ぎとまだまだ他にもやることはありますが、それこそ現実を生きる。
今、目の前にある課題に粛々と取り組むことが生きる事、ですね(^^)
ただ、来期は顧問として残らなければならず、今からすでにゲッソリですが(笑)